県政報告

千葉県の新年度予算について

(2012.4.1)

 皆様、お元気ですか。

 本日は、私のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。

 さて、2月17日に開会した2月定例県議会は、3月16日で閉会しました。千葉県の新年度予算のうち、特に政策の柱となるものについて、以下申し述べます。

 1つは、安全・安心、子どもの育成、経済の活性化などを図るため、

  1. 移動交番車50台、専従警察官100名体制の整備。
  2. 子ども医療費助成の入院の助成対象を中学校3年生まで拡大。59億2900万円を計上。
  3. 私学助成について、県単独上乗せ補助を生徒1人当たり、高校で1万4千円、幼稚園で1700円に引き上げ。総額で343億6100万円を計上。
  4. 中小企業振興資金の融資枠を5700億円に拡大。

などの事業が計上されました。

 また、東日本大震災への対応として、市町村や被災者への支援、放射性物質対策などに取り組むため、

  1. 市町村復興基金交付金20億円の交付。
  2. 被災者住宅再建支援金制度の2年間延長などの事業も計上しました。予算として約35億円です。

 そのほかに、医師確保関係事業として5億4700万円、看護師確保関係事業として4億9700万円、周産期関連事業として7億3000万円。

 また、インフラの復旧、観光振興など災害に強いまちづくり、風評被害を含めての回復策なども盛り込まれました。

 全体としての予算規模は、1兆6001億800万円で前年対比2.6%増となります。

 歳入では、地方消費税や法人二税が46億円減と見込まれております。歳出では、職員の大量退職に伴い、退職手当が増額となることから、前年度に比べ約24億円の増で、社会保障費は約218億円のとなり、さらに、公債費は県債管理基金への積立金の増などにより約62億円の増となります。

 また、平成24年度末の県債残高(実質残高)は、2兆8658億円となる見込みです。23年度末に比べると、1150億円増加しており、その主な要因は、地方交付税の振り替えである臨時財政対策債の増加であります。建設地方債等の残高は、311億円も減少しているのですが……。

 そして、年間収支見込み(一般財源ベース)では、各部局からの要求段階で600億円の財源不足額でありましたが、予算編成段階で収入102億円の増、歳出110億円の減、企業庁からの借入金等の返済102億円の歳出減で、財源不足額は286億円となり、その対策として、基金の活用で132億円、退職手当債の活用で154億円、合計286億円で必要な財源を確保したとのことです。

 このように、何とか帳尻あわせができたようですが、問題は2兆8658億円にのぼる県の借金であり、この対策として国へ交付税率の引き上げを、知事として強く求めていかなければなりません。

 また、私が常々公約として主張してきた地域防災計画の見直しについては、知事答弁でこれまでのスケジュールを前倒しして、本年夏までに計画の見直しを行なっていくとのことでした。全体として、知事のこれまでの3年間は、公約を着実に守り、実現を図っていることが理解できました。

 結びに、中央の政治状況について、私の所見を述べさせていただきます。

 「日本の政治がおかしいよ」と、国民の多くの方々は感じておられると思います。大半の公約は白紙? 日本の安全保障は大丈夫? TPPを打ち上げたのはいいが、その後どうなっているの? 議員定数の1票の格差・憲法違反が未だそのまま! 議員の報酬削減は、2年間と聞いたが、その後どうなっているの? 本当にやるの? 無駄な税金をどの程度削減し、財源をどの程度捻出できたの? その総括が未だ国民に情報公開されていない!!

 普通の考え方では、徹底した行政改革をやってみたら、この位の無駄な税金が削減できたが、今後の社会保障の財源を計算したら、この位ではまだ足りないので、消費税の増税を2015年には10%にしていただきたい、というのが筋道ではないでしょうか。

 そして、その上、こそこそと隠しながら、2015年以降に15%(?)に増税していくとの姿勢も伺えます。これは、与党協議の中で、反対派議員からあからさまに10%以後の増税案が予測できる付則についての発言があり、分かったわけであります。

 政治は、国民の国民による国民のための政治でなければなりません。我々も、県民の皆様と一緒になって、声を大にして問題点を政府に訴えていかなければならないと思います。

 皆様、お元気で。

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