県政報告

「被災後の状況について」

(2012.5.1)

 皆さま、お元気でいらっしゃいますか? 本日は、私のホームページにアクセスいただき、誠にありがとうございます。

 2月議会も終わり、3月、4月と東日本大震災の被災地を視察し、大震災から1年後の復旧・復興状況を視察してまいりました。先ずは、千葉県も被災県でありますので、旭市、飯岡海岸河川整備の状況、浦安市や千葉市美浜区の液状化の復旧状況を視察し、そして、宮城県の津波による被災状況とその復旧、復興状況を見てまいりました。

 総じて、「がれき処理」がいずれも復旧、復興の障害となっていることであります。また、河川、道路等の公共整備については、仮復旧を含めて整備の進捗もみられますが、民間企業や被災者の住宅復旧等は、かなりの遅れが目立ちました。二重ローンを抱えたり、津波の恐れや、液状化等を想定した場合など、同じ場所へ住むことや、そこで事業を行うことに大きな危機感が生じ、決断できないとの被災者の声でした。街ごと高台へ移転する声も聞かれました。国、地方自治体挙げて、被災された方々が、一刻も早く元の生活を取り戻せるように、さらに支援策を考えていかなければと思いました。

 また、千葉県の当面解決しなくてはならない課題として、8千ベクレルを超える放射能汚染された焼却灰の(仮)保管場所を、県企業庁の手賀沼終末処理場の管理区域内で一時的に保管できるよう、県として関係市町村と1組合にご理解いただくよう、最善の努力をしなければと思います。本来なら、国や東京電力が責任をもって事に当たるべき問題でありますが、いつまで経っても事が進まない状況から、今やるべきことは、県の市町村、住民へのご理解をたまわる努力こそが第一で、それが、住民、市民の不安解消と命に係わる安全を確保することになるものと思います。

 また、液状化の問題についても、国の基準を満たしていない住宅で、依然として地盤改良の必要性が認められる住宅については、国を挙げて低利、もしくは利子補給等思い切った支援策が望まれます。また、風評被害の問題でありますが、特に市内中心街のホテル等観光施設の売上減などダメージが大であります。1年が経過した中ですが、未だ何の手立ても事業者(東京電力)から示されていないため、事業の行き詰まりにもつながるとの悲痛な声も出ております。

 結びに、先日、総理府や県から発表された地震による被害、被災状況の予測でも、その影響は深刻です。国、県、市町村は、震災予測で示された厳しいデータをしっかり受け止め、直ちに万全な対策を取っていかなければなりません。

 県民、市民の命や暮らしを守るためにも、震災、防災対策に取り組んでまいりますことをお誓い申し上げ、県政報告とさせていただきます。

県議会レポート